都心から車で90分、都会のオアシス「払沢の滝」東京都檜原村
- ファベル 株式会社
- 5月27日
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都心から車で90分ほどにある東京都檜原村(ひのはらむら)は、面積の9割が山林で覆われた、人口わずか2000人の村である。
檜原村から見ると東に位置する東京都あきる野市(人口約7.8万人)から西に向かって走る道路が「檜原街道」である。この道は、あきる野市と檜原村の境界から2キロほど西へ入ったところにある「檜原村役場」近くの丁字路で「水根本宿線」に連結している。丁字路を左(南方面)に行けばそのまま「檜原街道」で、「檜原都民の森」へ至る。一方、丁字路を右(北方面)に行けば、そこから道路の名称は「水根本宿線」となる。自動車が通れるのは、重要文化財「旧小林家住宅」や「雨乞の滝」へのアクセス起点となる「旧小林家住宅」駐車場(藤倉)までである。
村の南側を走る檜原街道と北側を走る水根本宿線はそれぞれ「南秋川」「北秋川」に併行している。つまり役場の所にある丁路地はこの二つの渓流の合流地点でもある。
コンビニはおろか道の駅もないこの道路を走っていると、ここも東京都なのかとつい疑ってしまう。左右には、常に、奥深く美しい山林風景が広がり、空気は澄みきっている。

そんな檜原村の主要道路(檜原街道と水根本宿線)の周辺には大小合わせて50あまりの滝がある。そのうち13の滝が観光の対象になっているがほとんどの滝は車窓から眺めることが出来ない。また遊歩道が整備されているところは限られている。
ここに紹介する「払沢(ほっさわ)の滝」は「水根本宿線」に設置された駐車場から遊歩道が整備されていて、周りの風景を楽しみながらをゆっくり歩いて15分ほどで着く。遊歩道の入り口付近にはおしゃれなカフェや、もとは郵便局だった木造建築を移築した工芸館などもある。

ウエッブサイトには落差は60メートル4段の滝だと言う説明があるが、遊歩道の到着地点から見ることが出来るのは最下段の落差約20メートルほどの滝で、住民の水源ともなっている清水が滝壺に落ちる姿を見て楽しむことが出来る。
またこの滝は東京都で唯一「日本の滝100選」に選ばれている。比較的簡単ににアクセスの出来る、いわゆる「都会のオアシス」と言えるだろう。
なお村役場の丁路地を左折して「檜原村都民の森」へ向かう檜原街道沿いには有形文化財「旧高橋家」があり、屋敷内のカフェレストランでランチを取ることができる



檜原村において文化財となっている建築物としてはほかに「水根本宿線」の終着点「雨乞の滝」近くに建つ「旧小林家住宅」があり、こちらは国の重要文化財に指定されている。
木造建築に興味のある人にとっては、林業とあわせて、檜原村は大変興味深い場所である。建築や林業については機会を改めて紹介したい。
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